2018年09月06日
総務局
平成29年度 東京都特別区普通会計決算の概要
1 総括
- 平成29年度の特別区の決算規模は、前年度に比べ、歳入は2.1%の増、歳出は1.5%の増となり、歳入、歳出ともに7年連続で増となった(表1)。
- 決算収支では、実質収支が20.3%増の1,354億39百万円となり、昭和53年度以降40年連続して、全団体黒字となった(表1)。
- 財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、扶助費の増加などにより、0.5ポイント増の79.8%となった(表2)。
- 将来にわたる財政負担は、地方債現在高が減少したことに加えて積立金現在高が7.1%増となったことなどにより、前年度に引き続き、減少している(表3)。
- 特別区の歳入構造は、景気変動の影響を受けやすいことに加え、平成31年度税制改正に向けて、国が不合理な税制度見直しの検討を開始するなど、特別区の税財源を奪う動きが加速しており、今後の歳入状況も楽観できるものではない。
- 一方、歳出では、喫緊の課題である待機児童の解消に加え、超高齢社会への対応や公共施設の老朽化対策、首都直下地震への備えなど膨大な財政需要を抱えており、特別区の財政状況は厳しさを増していくものと考えられる。
- このような状況において、特別区が直面する行政課題に的確に対応し、安定的な行政サービスを実施していくため、引き続き、不断の行財政改革に取り組むとともに、基金の積極的な活用などにより、計画的な財政運営を行っていく必要がある。
(表1)決算規模及び収支
(単位:百万円、%) |
区分 |
平成29年度 |
平成28年度 |
増減額 |
増減率 |
歳入総額 |
3,804,572 |
3,728,107 |
76,465 |
2.1 |
歳出総額 |
3,657,974 |
3,602,555 |
55,419 |
1.5 |
実質収支 |
135,439 |
112,548 |
22,891 |
20.3 |
|
(表2)財政指標の状況
(単位:%) |
区分 |
平成29年度 |
平成28年度 |
対前年度比較 |
実質収支比率 |
6.1 |
5.0 |
1.1 |
経常収支比率 |
79.8 |
79.3 |
0.5 |
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(注)各比率は、特別区の加重平均である。
(表3)将来にわたる財政負担の状況
(単位:百万円、%) |
区分 |
平成29年度 |
平成28年度 |
増減額 |
増減率 |
地方債現在高 A |
496,730 |
514,771 |
-18,041 |
-3.5 |
債務負担行為翌年度
以降支出予定額 B |
502,799 |
437,639 |
65,160 |
14.9 |
積立金現在高 C |
1,868,352 |
1,744,844 |
123,508 |
7.1 |
将来にわたる財政負担
A+B-C |
-868,823 |
-792,434 |
-76,389 |
-9.6 |
対標準財政規模比 |
-38.9 |
-34.9 |
- |
- |
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※本内容は、総務省の「地方財政状況調査」による調査結果を基に都が作成したものである。
※各表及びグラフの計数は、原則として表示単位未満を四捨五入し、端数整理をしていないため、合計額等と一致しない場合がある。
※各表の「増減額」「増減率」「構成比」の数値は、千円単位の決算数値を基に算出したものである。
※別添 平成29年度東京都特別区普通会計決算の概要(PDF:555KB)
問い合わせ先
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電話 03-5388-2426 |