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報道発表資料  2018年10月24日  福祉保健局

病院における結核集団感染の発生について

大田区保健所管内の病院で、入院患者、職員等が結核に集団感染する事例が発生しました。すでに保健所が病院と協力して調査を行っており、関係者の健診を進めています。
結核の集団感染は減少傾向にあるものの、毎年発生しています。
集団感染の発端となる患者は高齢者、基礎疾患をお持ちの方、既感染者等、結核を発病しやすい方です。
都民の皆さまにおいては、咳や痰などの症状が2週間以上続く場合など、結核が疑われる症状があれば、直ちに医療機関を受診するようお願いいたします。

1 初発患者の状況

  • 68歳男性(診断時)
  • 平成29年11月下旬、全身衰弱にて当該病院に搬送され、緊急入院。入院6日後に肺結核と診断され、結核病床のある病院に転院。転院3日後に結核により死亡。

2 発病者・感染者発生状況(平成30年10月23日現在)

(単位:人)
  入院患者 職員等
接触者健診の対象者 34 75 109
発病者【注1】【注2】 【注3】 3 10
感染者 0 14 14

【注1】発病者10人中4人は治療中、2人は治療終了、2人は他疾患により死亡、2人は結核により死亡。現在も保健所が接触者健診を継続中です。
【注2】発病者10人のうち、7人の検体が確保され、結核菌の遺伝子検査の結果、初発患者1人と発病者6人の型が一致しました。
【注3】初発患者を含みます。

3 感染拡大の主な要因

  • 結核を疑わず、感染性飛沫を大量に誘発する医療処置が行われていた。
  • 結核を疑わず、初発患者が入院していた病室の扉が常に開放されていた。
  • 病室の換気が不十分だった。

4 保健所及び都の対応

  • 保健所は、当該病院と協力のうえ入院患者及び職員等に対する接触者調査、接触者健康診断等を実施しており、引き続き、感染者の把握を行うとともに、治療中の方に対し服薬の支援を行う。
  • 保健所は病院に対し、再発防止に向けた対策を講じるよう要請した。
  • 都は状況把握、連絡調整など、関係保健所を支援する。また、都内医療機関に対し、結核の感染予防を促す注意喚起を行う。

※参考「結核について」(PDF:135KB)
結核予防啓発資料「長引くせきは赤信号」(PDF:2,054KB)

都の結核の現状

  • 結核患者数は減少傾向にあるが、人口10万対り患率は全国に比べ常に高い(図1)。
患者数の推移のグラフ
図1 新登録結核患者数及びり患率の推移

 

  • 平成24年から平成28年までの5年間に起きた結核集団感染の発生場所は、事業所が最も多く、次いで学校、医療機関、介護施設となっています(図2)。
年別の発生場所内訳のグラフ
図2 東京都における年別集団感染報告数及び発生の場所の内訳

 

問い合わせ先
福祉保健局健康安全部感染症対策課
電話 03-5320-4483

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