2018年11月22日
建設局, (公財)東京動物園協会
多摩動物公園
【動物情報】繁殖を目指してチーターを交換します
多摩動物公園(園長 永井清)では、このたび、アドベンチャーワールド(和歌山県西牟婁郡)との間で、チーターを交換することになりましたので、お知らせします。
1.交換するチーター
(1) 当園からアドベンチャーワールドへ
- 名前
ナデシコ
- 性別
メス
- 年齢
7歳
- 生年月日
2011年6月11日 多摩動物公園生まれ
- 移動日
平成30年11月27日(火曜日)
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【チーター「ナデシコ」】
(撮影日:平成30年8月15日) |
(2) アドベンチャーワールドから当園へ
- 名前
ニーム
- 性別
オス
- 年齢
9歳
- 生年月日
2009年9月22日 多摩動物公園生まれ
- 移動日
平成30年11月28日(水曜日)
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【チーター「ニーム」】
(写真提供:アドベンチャーワールド) |
2.経緯
当園では飼育園館同士で相互協力しながら、希少動物であるチーターの繁殖を進めています。
今回、公益社団法人日本動物園水族館協会生物多様性委員会チーター繁殖計画に基づき、新たなペア形成や繁殖を目指すため、ブリーディングローン【注】により交換を実施することになりました。
【注】ブリーディングローンについて
繁殖を目的とした動物の貸借契約のこと。動物園間で個体を移動させることによって新たなペア形成を促し、繁殖に寄与することを目的としています。
3.当園での飼育状況(平成30年11月22日現在)
18頭(オス11、メス7) ※今回搬出するナデシコは含みますが、搬入するニームは含みません。
4.国内の飼育状況(平成29年12月31日現在)
13園館 95頭(オス50、メス45)
資料:チーター国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】
参考
チーター(食肉目 ネコ科)
(ワシントン条約附属書1、IUCNレッドリスト:VU(絶滅危惧2類)、東京都ズーストック種)
※「附属書1」「2類」の正しい表記はローマ数字です。
- 学名
Acinonyx jubatus jubatus
- 英名
African Cheetah
- 分布
アフリカのニジェール共和国、ナミビア共和国、ボツワナ共和国などのサバンナ
- 習性等
陸上を走る動物の中ではもっとも速く、時速100キロメート以上のスピードで走ることができます。ただし、このスピードは長続きせず、継続して400メートルほどしか走ることができません。獲物を捕らえるときは時間をかけてそっと近づき、30メートルほどの距離から一気に追いかけてしとめます。
【イベント情報】1.干支の動物「亥」にちなんだイベント
平成31年の干支は亥。当園では、亥年にちなみ、イノシシをテーマにした企画展や講演会を開催します。
(1) 干支展「3匹のいのしし」
この企画展では、3匹の「いのしし」(イノシシ・ブタ・イノブタをイメージしたキャラクター)がナビゲーターとなり、来園者を対象に行ったアンケートの結果を導入として、身近でありながらあまり知られていないイノシシの世界をのぞいていきます。
イノシシの驚きの身体能力、イノシシとブタの複雑な関係、長い長いイノシシと人との歴史など、みなさんの知らないイノシシの姿がいくつも見えてくるかもしれません。
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【企画展チラシ】 |
期間
平成30年12月20日(木曜日)~平成31年3月31日(日曜日)
9時30分~16時30分
場所
ウォッチングセンター 1階
内容
はじめのおはなし:
みんなにとってのイノシシとは 98人のアンケート結果から
2番目のおはなし:
イノシシが先か、ブタが先か、それが問題だ イノシシとブタの関係・ブタのこと
3番目のおはなし:
イノシシは本当に猪突猛進? イノシシってすごい!
4番目のおはなし:
クロマメとキントンの24時間 動物園のイノシシ
5番目のおはなし:
むかしむかしのおはなし 縄文時代からつづくイノシシと人の関係
6番目のおはなし:
どうなっているの? イノシシと人
さいごのおはなし:
これからのイノシシと人
(2) 干支の講演会「イノシシは本当に猪突猛進?」
企画「3匹のいのしし」の開催にともない、イノシシをテーマにした講演会を開催します。
知っているようで知らないイノシシの本当の姿や、イノシシと人の深い関係、また、生態系のなかでのイノシシの役割などについて、2人のイノシシ研究者をお呼びして紹介します。講演会の後には、イノシシ舎前で飼育担当者によるミニガイドも行います
日時
平成31年1月13日(日曜日) 13時00分~16時00分
場所
ウォッチングセンター内 動物ホール
対象
小学生以上
定員
100名 ※事前申込制(先着順)
参加費
無料(入園料も無料となります)
内容
講演1「イノシシの変身物語と知られざる姿」
高橋春成氏(奈良大学 名誉教授)
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【高橋氏とシシ垣】 |
- 要旨
イノシシは、古くから世界各地で狩猟の対象となってきた。それは、特にイノシシの美味な肉を得るためであった。このようなイノシシは家畜化され、ブタとなって世界中で飼育されてきた。世の中には、家畜化されたブタが再び野生化したもの、移入されたイノシシ、イノシシとブタをかけ合せたイノブタなど、いろいろな顔をもったものもいる。いずれも、人とイノシシの強い関わりの結果である。
ところで、私たちはイノシシのことを知っているようで実態をあまり知らない。よく言われる「猪突猛進」は、狩猟でイノシシが追われたときなどの一時的な状態からイメージされたものであって、いつもはそうではない。また、「山の動物である」というイノシシのイメージも、近年の琵琶湖、瀬戸内海、九州各地などの湖や海を泳ぎ島に渡っている実態から、改めなければならないだろう。そのほかにも、私たちが知らないイノシシの姿がある。
- 高橋氏プロフィール
昭和27年滋賀県生まれ。奈良大学名誉教授、博士(文学)。専門は生物地理学。
現在、農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー、大阪府シカ・イノシシ保護管理検討会会長、滋賀県イノシシ保護管理検討委員会座長、シシ垣ネットワーク代表などを務める。
著書に『野生動物と野生化家畜』(単著、大明堂、平成7年)、『イノシシと人間 共に生きる』(編著、古今書院、平成13年)、『滋賀の獣たち 人との共存を考える』(編著、サンライズ出版、平成15年)、『亥歳生まれは、大吉運の人』(単著、三五館、平成16年)、『生きもの秘境のたび』(単著、ナカニシヤ出版、平成20年)、『人と生き物の地理 改訂版』(単著、古今書院、平成22年)、『日本のシシ垣 イノシシ・シカの被害から田畑を守ってきた文化遺産』(編著、古今書院、平成22年)、『泳ぐイノシシの時代 なぜ、イノシシは周辺の島に渡るのか?』(単著、サンライズ出版、平成29年)。
講演2「イノシシのくらしを調べる イノシシは害獣か??」
小寺祐二氏(宇都宮大学 准教授)
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【イノシシによる被害状況を調査】 |
- 要旨
イノシシは、更新世の中期から後期にかけて日本列島にやってきました。その後、3万6千年ほど前にヒトが日本列島に到達することで、日本におけるヒトとイノシシとの関係が始まりました。
近年、農作物被害や人身被害が発生し、害獣として取りざたされるイノシシですが、当初から単に害をなす動物だったのでしょうか。ヒトとイノシシとの関係史を紐解きつつ、イノシシの生態について解説し、どのような変遷を経て、現在に至ったのか考えてみたいと思います。
- 小寺氏プロフィール
昭和45年東京都生まれ。平成13年に東京農工大学大学院連合農学研究科博士課程資源・環境学専攻修了後、平成15年に島根県中山間地域研究センターに特別研究員として奉職。平成18年に長崎県の鳥獣対策専門員として奉職し、平成21年に宇都宮大学農学部附属里山科学センター特任助教に就任。平成26年に現職(宇都宮大学 雑草と里山の科学教育研究センター 准教授)に至る。
主にイノシシを対象として野生動物管理学に関する研究に取り組んでいる。
著書に、『日本列島の野生生物と人』(分担執筆、世界思想社、平成22年)、『イノシシを獲る ワナのかけ方から肉の販売まで』(編著、農文協、平成23年)、『野生動物管理のためのフィールド調査法』(編著、京都大学出版会、平成27年)、『社会的共通資本としての森』(分担執筆、東京大学出版会、平成27年)、『野生動物の管理システム クマ・シカ・イノシシとの共存をめざして』(分担執筆、講談社、平成27年)、『とちぎの野生動物 私たちの研究のカタチ』(分担執筆、随想舎、平成28年)、『野生動物の餌付け問題』(分担執筆、地人書館、平成28年)、『生態学が語る東日本大震災 自然界に何が起きたのか』(分担執筆、文一総合出版、平成28年)。
応募方法
往復はがきまたはEメールで以下のとおりお申し込みください。
- 往復はがき
往信面に参加希望者全員の氏名(ふりがな)・年齢、代表者の住所・氏名・電話番号を記入し、返信面に代表者の住所・氏名を明記のうえ、以下の宛先までお申し込みください。
【宛先】
〒191-0042 日野市程久保7-1-1
多摩動物公園「イノシシ講演会」係
- Eメール
boar(at)tokyo-zoo.net宛に、件名を「イノシシ講演会参加希望」とし、本文に参加希望者全員の氏名(ふりがな)・年齢、代表者の住所・氏名・電話番号を記入してお送りください。
お申し込みの際は、(at)tokyo-zoo.netからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。
※迷惑メール対策のため、メールアドレスの表記を変更しております。お手数ですが、(at)を@に置き換えてご利用ください。
※お申込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該イベントに関するご連絡のみに使用します。
また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。
締切
平成31年1月6日(日曜日)
※はがきは当日必着、Eメールは6日(日曜日)送信分まで有効。
※11月22日(木曜日)から募集を開始し、先着順とします。締切前に定員に達した場合は、多摩動物公園ホームページ(東京ズーネット)(外部サイトへリンク)でお知らせします。
2.新年イベント 2019
(1) 着ぐるみの動物たちと園長のお出迎え
園長が新年のごあいさつをするとともに、着ぐるみの動物たちがご来園の皆様をお出迎えします!
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【園長と着ぐるみたちのお出迎え】 |
- 日時
平成31年1月2日(水曜日)、3日(木曜日)
各日9時30分~10時00分(予定)
- 場所
正門
(2) 新年スペシャル イノシシ○×クイズ
干支の動物、イノシシにまつわるクイズに○×で答えます。最後まで勝ち残った方にはプレゼントがあります。楽しみながらイノシシについて学びましょう。
- 日時
平成31年1月3日(木曜日) 1回目:13時00分~ 2回目:14時00分~
- 場所
ウォッチングセンター内 動物ホール
(3) 干支のキーパーズトーク「イノシシ流、お食事!」
イノシシの飼育担当者がお話をします。
- 日時
平成31年1月2日(水曜日)、3日(木曜日) 各日16時15分~16時30分[雨天中止]
- 場所
アジア園 イノシシ舎前
(4) 干支のガイドツアー「イノシシウォッチング」
動物解説員がイノシシをテーマにお話をします。
- 日時
平成31年1月2日(水曜日)、3日(木曜日) 各日14時00分~14時40分[雨天中止]
- 集合場所
ウォッチングセンター1階 エントランス
ご案内
多摩動物公園
- 開園時間
9時30分~17時00分(入園は16時00分まで)
- 休園日
毎週水曜日(祝日のときは、翌日)
12月29日(土曜日)~1月1日(火曜日・祝日)は休園
- 入園料
一般:600円、65歳以上:300円、中学生:200円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
※開園日については東京ズーネット(外部サイトへリンク)でご覧いただけます。