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2019年09月27日 生活文化局
容器の再利用の促進や経済的であることから、様々なつめ替え用製品が普及しています。なかでも、洗剤類は日常的に使用され、つめ替え用製品として身近なものの一つです。一方、開封時に洗剤がはねて目に入った、アルカリ性洗剤を入れた飲料用アルミ缶が突然破裂してやけどを負ったなど、つめ替えや移し替えに伴う事故が発生しています。
そこで、東京都では、洗剤類のつめ替え等に係る事故を未然に防止する観点から消費者アンケートと、試験による調査を実施しました。
その結果をお知らせするとともに、消費者へのアドバイスや事業者団体への要望等を行います。
※本調査において、「つめ替え」とは、つめ替え用製品の中身をその製品の本体の容器に入れることとし、「移し替え」とは、その製品の本体の容器とは異なる別の容器に入れることとしました。下図参照【報告書P.3】
「つめ替え」「移し替え」イメージ
「食品や飲料用の容器への移し替えが、誤飲や容器変形など事故につながる可能性があること」を「知らなかった」と回答したのは39.2%(667人)であった。【報告書P.8】
「こぼす」に関係する事例が最も多く、「こぼれた洗剤で転びそうになった」事例があった。その他、「はねて目に入りそうになった」「開封時に容器で指を切った」「類似容器に移し替えてからスプレーをしたら霧状に噴霧され吸いこんだ」「ペットボトルに入れておいたら誤飲した」などの事例があった。【報告書P.9-12】
市販のスプレー容器に移し替えて噴出すると、本体製品で噴出した場合よりも拡散範囲が広くなったり、噴霧にムラが出来たりする様子が観察された(下図)。【報告書P.25-26】
市販スプレー容器へ移し替えた再現実験結果
再現実験の様子
左:本体製品での拡散範囲
右:市販スプレー容器での拡散範囲
洗剤類をアルミボトル切片に付着させ、その様子を確認したところ、気泡の発生やアルミボトル片の変色が観察された。洗剤の成分とアルミとの化学反応で水素が発生するため、蓋などで密閉された容器では破裂する危険があり、また、容器が溶解し洗剤が漏れる危険が示唆された。【報告書P.26-27,29-30】
切り口や角で指を切ってしまう事例がみられますので、取扱いに注意しましょう。
開封にハサミ等の使用を指定している製品は、無理やり手で開封しないようにしましょう。うまく切れない場合があり、つめ替えるときにこぼれる原因になります。
また、開封の際にはねた洗剤が目に入らないように、顔を近づけ過ぎないようにしましょう。
開封やつめ替えのときに洗剤がはねて目に入らないように眼鏡などを使用しましょう。また、こぼれたりして手などに付着することで皮膚障害にいたるおそれもありますので、ゴム製の手袋などを使用しましょう。
安全な製品の開発・普及等についての取組を更に強化する等、洗剤類のつめ替え及び移し替えにおける事故防止に向けた安全対策を推進するため、製造事業者団体、販売事業者団体、国等へ要望・情報提供を行います。
報告書はホームページ「東京くらしWEB」からダウンロードできます。
詳しくは東京くらしWEBをご覧ください。
問い合わせ先 生活文化局消費生活部生活安全課 電話 03-5388-3082 |
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