2020年10月22日　 生活文化局

令和元年度における都内私立学校の児童生徒の問題行動・不登校等の実態

1　調査の概要

本調査は、文部科学省が全国の小学校、中学校、高等学校（全日制・定時制・通信制）及び特別支援学校を対象に、令和元年度（平成31年4月1日から令和2年3月31日まで）における「暴力行為」、「いじめ」、「長期欠席」及び「高等学校における中途退学者等」等の実態把握のため実施したものである。
このうち、東京都内の私立学校分を取りまとめたものは、以下のとおりである。

調査対象

私立小学校　54校（児童数　25,149人）
私立中学校　188校（生徒数　75,003人）休校含む。
私立高等学校　241校（生徒数　182,912人）休校含む。
私立特別支援学校　4校（児童生徒数　159人）

※学校数及び児童生徒数は、令和元年度学校基本調査（令和元年5月1日現在）による。
ただし、「（4） 私立高等学校における中途退学者数等の状況」については、平成31年4月1日現在の高等学校（全日制・定時制・通信制）の生徒（生徒数　182,932人）が対象である。

2　主な調査結果　※括弧内は前年度数値

（1） 私立小学校、中学校及び高等学校における暴力行為の状況【資料の1（3頁）参照】

平成30年度に比べ、暴力行為の発生件数は小学校において増加し、中学校、高等学校において減少している。
学校の管理下での暴力行為は、小学校14校で90件（20件）、中学校51校で195件（219件）及び高等学校52校で136件（183件）発生している。
学校の管理下以外での暴力行為は、小学校1校で1件（0件）、中学校5校で5件（3件）及び高等学校4校で6件（7件）発生している。

※本調査における「暴力行為」とは、「自校の児童生徒が、故意に有形力（目に見える物理的な力）を加える行為」をいい、被暴力行為の対象によって、「対教師暴力」（教師に限らず、用務員等の学校職員も含む。）、「生徒間暴力」（何らかの人間関係がある児童生徒同士に限る。）、「対人暴力」（対教師暴力、生徒間暴力の対象者を除く。）、学校の施設・設備等の「器物損壊」の四形態に分けている。

（2） 私立小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校におけるいじめの状況【資料の2（4、5、6頁）参照】

平成30年度に比べ、いじめの認知件数は小学校、特別支援学校において増加し、中学校、高等学校において減少している。
いじめは小学校20校で135件（120件）、中学校72校で316件（365件）、高等学校70校で178件（248件）、特別支援学校1校で1件（0件）認知している。
いじめの発見のきっかけとしては、「本人からの訴え」が1番多く179件、2番目に「アンケート調査など学校の取組により発見」137件、3番目に「当該児童生徒（本人）の保護者からの訴え」131件となっている。
いじめの態様については、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が397件と最も多く、次に「仲間はずれ、集団による無視をされる」114件、「パソコンや携帯電話等でひぼう・中傷や嫌なことをされる」113件となっている。

※本調査における「いじめ」とは、「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為（インターネットを通じて行われるものを含む。）であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」とする。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。

（3） 私立小学校、中学校及び高等学校における長期欠席の状況【資料の3、4（11、13頁）参照】

平成30年度に比べ、長期欠席者数は小学校において増加し、中学校、高等学校において減少している。
令和元年度の長期欠席者数は、小学校で164人（149人）、中学校で2,029人（2,048人）となっている。高等学校は、2,075人（2,240人）で、全日制2,008人（2,173人）、定時制67人（67人）となっている。

※本調査における「長期欠席者数」とは、令和元年度間（平成31年4月1日から令和2年3月31日までの1年間）に「病気」、「経済的理由」、「不登校」等により連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒をいう。

（4） 私立高等学校における中途退学者数等の状況【資料の5（15、16頁）参照】

平成30年度に比べ、退学となった生徒数は定時制、通信制において増加し、全日制において減少している。
退学者数は2,709人で、全日制は2,071人（2,173人）、定時制は51人（31人）、通信制は587人（430人）である。

（5） 私立小学校、中学校及び高等学校における自殺の状況【資料の6（16頁）参照】

令和元年度の自殺者数は8人で、小学校は0人、中学校は1人、高等学校は7人である。

※資料　令和元年度における都内私立学校の児童生徒の問題行動・不登校等の実態（PDF：459KB）

問い合わせ先 生活文化局私学部私学行政課 電話　03-5388-3194