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2021年02月01日 産業労働局
「江戸東京きらりプロジェクト」では、「現代アート×伝統産業」による新たな価値を伝える展覧会として、アーティスト舘鼻則孝氏がディレクションを行う「江戸東京リシンク展」を令和3年3月にオンラインで開催する予定です。本オンライン展覧会では、本プロジェクトのモデル事業者の技と現代アートを融合させた舘鼻氏による新作の発表・展示を行います。その他にも、江戸・東京に受け継がれる伝統産業品や工芸品の展示、また貴重な資料の展示から伝統産業の歴史にも触れることができます。
この度、展覧会開催に先立ち、展覧会ホームページをオープンするほか、江戸東京きらりプロジェクトのウェブサイトでは、舘鼻氏のオンライン展覧会に向けた想いやオンライン展覧会開催に向けた過程を発信していきます。
記
1985年、東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で幼少期から手でものをつくることを覚える。東京藝術大学では染織を専攻し遊女に関する文化研究とともに友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。卒業制作であるヒールレスシューズは花魁の下駄から着想を得たものである。近年はアーティストとして展覧会を開催する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる。2016年3月には、仏カルティエ現代美術財団にて人形浄瑠璃文楽の舞台を初監督「TATEHANA BUNRAKU : The Love Suicides on the Bridge」を公演した。作品はニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館など、世界の著名な美術館に永久収蔵されている。
Photo by GION
「江戸東京リシンク展」では、歴史ある東京の伝統産業の新たな在り方を現代美術家として表現しています。私の創出のプロセスでもある「RETHINK」という考え方を起点として、伝統産業の特質を現代に再解釈し作品化することに意識を傾けました。伊勢半本店の玉虫色に輝く紅や龍工房の組紐を用いた「ヒールレスシューズ」を手掛ける工程では、通常合わさることのない素材や技法の掛け合わせによって、新たな表現を見出すことができました。現在、コロナウイルス感染症の流行も伝統産業に大きな影響を及ぼしています。そうした中でも、今回このように作品を発表できる機会をいただけたことに感謝しています。作品を通して古来より継承された伝統産業の魅力や新たな価値を感じていただければと思います。
Heel-less Shoes
(C)NORITAKA TATEHANA K.K.
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
Photo by GION
Void Sculpture
(C)NORITAKA TATEHANA K.K.
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
Photo by Keizo Kioku
作品を展示する和敬塾 旧細川侯爵邸は、昭和初期(1936年)に建てられた代表的な華族邸宅として、現在は東京都指定有形文化財として登録されています。本展では、各部屋の様式を生かした展示構成をご覧いただける貴重な機会となります。
江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを、東京の「宝物」として光を当て、その中から意欲ある優れた取組をモデル事業として選定し、新しい視点から磨き上げてその価値を高めるとともに、さらに効果的なプロモーションで世界へと発信していく取組です。また、モデル事業の磨き上げと発信の取組を通して、東京ブランドの確立やものづくりの本場・東京の再興、伝統ある産業の魅力向上、技の継承を目指していきます。
問い合わせ先 産業労働局総務部企画計理課 電話 03-5320-4685 |
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