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令和3年(2021年)9月22日更新

報道発表資料

〔別紙1〕

令和2年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価結果

東京都が設立した地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下「法人」という。)の令和2年度業務実績評価について、お知らせいたします。

1 評価制度の概要

  • 知事は、法人の各事業年度の業務実績について、地方独立行政法人法第28条及び東京都地方独立行政法人評価委員会条例第2条の規定に基づき、附属機関である東京都地方独立行政法人評価委員会(以下「評価委員会」という。)の意見を聴いたうえで、評価を行うこととなっています。
  • 評価委員会は、矢崎義雄氏(公益財団法人日本心臓血圧研究振興会理事長)を委員長とし、計17名の外部有識者で構成されています。当法人については、青山藤詞郎氏(慶應義塾大学名誉教授)を分科会長とする試験研究分科会に意見を聴いています。

※矢崎氏の「崎」は、正しくは「大」が「立」のものです。

2 評価方針と手順

  • 知事が定め法人に指示した5年間の中期目標を達成するために法人が作成した中期計画の事業の実施状況を確認すること、法人の業務運営の改善・向上に資することなどを評価の基本方針とし、法人から提出された業務実績等報告書をもとに、法人に対するヒアリング等を実施するとともに、評価委員会から意見を聴取しました。

3 評価結果の概要

  • 評価は、「項目別評価」と「全体評価」とで実施しました。
  • 項目別評価は、「基盤研究」「依頼試験」「海外展開技術支援」など、令和2年度計画の計24項目について、事業の進捗状況・成果を5段階で評価しました。
  • 全体評価は、項目別評価を基礎とし、法人の中期計画の進行状況全体について「優れた業務の進捗状況にある」と評価しました。

(1)項目別評価(24項目)

  • 評定S(年度計画を大幅に上回って実施している)…2項目
    基盤研究、外部資金導入研究・調査
  • 評定A(年度計画を上回って実施している)…14項目
    共同研究、ロボット産業活性化事業、生活関連産業の支援、依頼試験、機器利用サービスの提供、3Dものづくりセクター、先端材料開発セクター、オーダーメード開発支援、製品開発支援ラボ、実証試験セクター、技術経営支援、技術審査、海外展開技術支援、情報発信・情報提供
  • 評定B(年度計画を概ね順調に実施している)…8項目
    技術相談、複合素材開発セクター、産学公金連携による支援、行政及び他機関との連携、産業人材の育成等
  • 評定C(年度計画を十分に実施できていない)…なし
  • 評定D(業務の大幅な見直し、改善が必要である)…なし

(2)全体評価

ア 総評

中期計画の達成に向け、「優れた業務の進捗状況にある」

【高く評価すべき事項】

  • 研究開発と技術支援の両面で様々な事業を展開し、各目標値を達成するとともに中小企業の製品化等に貢献しており評価できる。
  • 東京都の施策と連携し「中小企業の5G・IoT・ロボット普及促進事業」等に取り組んでおり、特に公設試験研究機関としてはじめて先端技術の5Gを活用した支援を開始したことは評価できる。
  • 研究開発については、重点技術分野の研究開発を進め、基盤研究等に基づく論文発表数が過去最高となっている。また、法人の総合力を活かした「協創的研究開発」の実施に加え、外部資金導入研究の歳入総額が第三期で最高となっていることも高く評価できる。

【改善・充実を求める事項】

  • 新たに設置した内部監査部の機能を十分に発揮させ、適正な運営を維持していくことが望まれる。
  • 東京都のDX化をリードするべく、法人自身のDX化を積極的に進める取組を講じていくことが望まれる。

イ 研究開発、技術支援及び法人の業務運営等について

  • 基盤研究については、4つの重点技術分野及びものづくり要素技術分野に加え、協創的研究開発を合わせて計72テーマの研究を実施した。さらに、基盤研究の成果をもとに、共同研究11件、外部資金導入研究15件へとつなげている。あわせて、学協会等での論文発表や口頭発表等を合わせて270件の実績をあげており、特に論文発表件数は過去最高となっている。
  • 外部資金等の獲得については、継続的に申請書等にかかる研修・指導等を実施したことで、採択件数は高水準にあるとともに、歳入総額は第三期で最高の実績となった。
  • ロボット産業活性化事業については、中小企業によるロボットを活用した新事業創出を支援し、新たに5件の製品化・事業化を達成した。また、支援したロボットを羽田イノベーションシティ等において出展するなど、社会実装に向けた支援にも積極的に取り組んでいる。
  • 技術相談、依頼試験、機器利用は、コロナ禍にあっても、いずれも高い支援実績を維持している。依頼試験については、法人ならではの特色あるブランド試験を実施し、高品質なサービスの提供に努めている。また、機器利用では、DX推進センターを全国の公設試験研究機関に先駆け開設し、5Gを用いた支援を開始した。
  • 各セクターでは、それぞれの特色を生かした支援の展開により高水準の利用実績を達成しており、製品化・事業化に向けた取組を後押ししている。引き続き、各セクターが強みとするAM設備や高度先端機器等を活用した技術支援・製品開発支援の展開が期待される。
  • YouTubeやTwitterなどのSNSを含め様々な広報媒体を介して、研究成果の普及や事業のPRを効果的に行い、利用拡大につなげている。特に、事業の紹介動画を作成するなど、非対面での情報発信にも積極的に努めている。

※別添 令和2年度 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価書(PDF:16,979KB)

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