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報道発表資料  2022年06月09日  労働委員会事務局

T事件命令書交付について

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙(PDF:238KB))。

1 当事者

  • 申立人
    X1(組合)
  • 被申立人
    Y1(会社)

2 争点

Y1が、組合の組合員X2との関係で、労働組合法(以下「労組法」という。)上の使用者に該当するか否か(争点1)、Y1が使用者に該当する場合、組合による令和元年7月11日付けの団体交渉申入れ(以下「本件団体交渉申入れ」という。)に同社が応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に該当するか否か(争点2)が争われた事案である。

3 命令の概要<棄却>

(1)争点1について

原子力損害の賠償に関する法律上、Y1が原子力損害に係る損害賠償責任を負うことをもって、直ちに、同社が、同社と雇用関係にない、原子力発電所での工事等に従事する作業員の使用者に当たると解することは困難である。また、Y1は、被ばく労働管理を含む安全衛生対策などのX2の基本的な労働条件等や、本件団体交渉申入れにおける要求事項であるX2の危険手当等についても、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にあったということはできないのであるから、Y1が、組合の組合員であるX2との関係で、労組法上の使用者に該当するということはできない。

(2)争点2について

本件において、Y1が組合員X2との関係で労組法上の使用者に当たらないことは上記争点1の判断のとおりであるから、争点2については判断するまでもなく、本件団体交渉申入れにY1が応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉の拒否には該当しない。

参考

命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。

  • 中央労働委員会に再審査申立て(申立人及び被申立人15日以内)
  • 東京地方裁判所に取消訴訟を提起(被申立人30日以内、申立人6か月以内)
問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6998

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