2023年06月22日
福祉保健局
ヘルパンギーナが流行、都内で警報基準を超える
子供を中心に流行する感染症にご注意ください
ヘルパンギーナは、夏に乳幼児を中心に流行する感染症ですが、都内の小児科定点医療機関からの第24週(6月12日~18日)における患者報告数が警報レベル開始基準値を超え、大きな流行となっています。
また、RSウイルス感染症の報告も急増しています。
いずれの疾患も、保育所等での複数感染事例が報告されていることから、注意が必要です。これらは、特別な治療法やワクチンはなく、感染予防策としては、こまめな手洗いや、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおうなどの咳エチケットが大切です。
患者は、乳幼児を中心に学童にもみられるため、家庭、保育所、幼稚園、学校等においても感染予防策の徹底をお願いします。
ヘルパンギーナの患者発生状況
- 小児科定点医療機関から報告されたヘルパンギーナの患者数を保健所単位で集計し、1定点当たり6.0人/週を超えると警報開始となります。警報は2.0人/週を下回る(警報終息)まで継続し、警報開始から警報終息までの間の状態を「警報レベル」としています。
- 2023年第24週(6月12日~18日)の都内264か所の小児科定点医療機関から報告された定点当たり患者報告数(都内全体)は6.09人(/週)となっています。
都の警報基準(以下の1)または2)のどちらかが基準値を超えた場合)
- 1)定点医療機関からの患者報告数が、都全体で警報レベル開始基準値を超えた場合
- 2)警報レベルにある保健所の管内人口の合計が、東京都全体の人口の30%を超えた場合
RSウイルス感染症の患者発生状況
- 2023年第24週(6月12日~18日)において、都内264か所の定点医療機関(小児科)から報告された患者数は、604人(1定点当たり2.32人)で、2003年の調査開始以来、最も高い値を記録した2019年と同様の傾向を示しています。
- 第1週から第24週までの患者の74%が、2歳以下の乳幼児でした。
RSウイルス感染症は、警報レベル及び都の警報基準の設定はありません。
主な症状
ヘルパンギーナ
- 38度以上の突然の発熱、口の中にできる水疱が主な症状です。
- 水疱や、それが破れたことによる口腔内の痛みのために不機嫌、食欲不振、脱水を呈することがあります。
RSウイルス感染症
- 発熱、咳、鼻水、咽頭痛、倦怠感(元気がない等)などの、かぜに似た症状です。
- 生後6か月未満の乳児の場合や、先天性心疾患、慢性肺疾患などを持つ小児の場合は重症化するおそれがあります。呼吸が早い、息苦しそうにしている、肩や全身を使って息をしている、顔色が悪い、元気がないなどの様子が見られた場合には、早めに受診しましょう。
感染経路と感染予防のポイント
- ウイルスが含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり、手についたウイルスが口に入ったりすることで感染します。
- こまめな手洗い、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおう等の咳エチケットを心がけましょう。
- 咳などの症状がある場合は、登園を見合わせるなど無理をさせないように配慮しましょう。
- 症状がおさまった後も、患者さんの便の中にはウイルスが含まれますので、トイレの後やおむつ交換の後、食事の前には手洗いを心がけましょう。
- 集団生活ではタオルの共用は避けましょう。
- 先天性心疾患、慢性肺疾患などを持つ場合などは、かかりつけ医に相談し、感染予防や病気にかかった場合の対応について助言を受けておきましょう。
別紙「子供を中心に流行する感染症について(PDF:859KB)」もあわせて御参照ください。
問い合わせ先
(感染症に関する東京都の対応等、全般に関すること)
福祉保健局感染症対策部防疫・情報管理課
電話 03-5320-4088
(感染症患者の報告数(感染症発生動向)に関すること)
東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課
電話 03-3363-3213 |