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令和5年(2023年)9月6日更新

報道発表資料

〔別紙1〕

令和4年度 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価結果

東京都が設立した地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下「法人」という。)の令和4年度業務実績評価について、お知らせいたします。

1 評価制度の概要

  • 知事は、法人の各事業年度の業務実績について、地方独立行政法人法第28条及び東京都地方独立行政法人評価委員会条例第2条の規定に基づき、附属機関である東京都地方独立行政法人評価委員会(以下「評価委員会」という。)の意見を聴いたうえで、評価を行うこととなっています。
  • 評価委員会は、大野高裕氏(早稲田大学理工学術院創造理工学部教授)を委員長とし、計24名の外部有識者で構成されています。当法人については、波多野睦子氏(東京工業大学工学院電気電子系教授)を分科会長とする試験研究分科会に意見を聴いています。

※高裕氏の「高」は、正しくは「はしごだか」です。

2 評価方針と手順

  • 知事が定め法人に指示した5年間の中期目標の達成に向け、法人が作成した中期計画の事業の実施状況を確認すること、法人の業務運営の改善・向上に資することなどを評価の基本方針とし、法人から提出された業務実績等報告書をもとに、法人に対するヒアリング等を実施するとともに、評価委員会から意見を聴取しました。

3 評価結果の概要

  • 評価は、「項目別評価」と「全体評価」とで実施しました。
  • 項目別評価は、「技術相談」「依頼試験、機器利用」「基盤研究」など、令和4年度計画の計20項目について、事業の進捗状況・成果を5段階で評価しました。
  • 全体評価は、項目別評価を基礎とし、法人の中期計画の進行状況全体について「優れた業務の進捗状況にある」と評価しました。

(1)項目別評価(20項目)

  • 評定S…2項目
    外部資金導入研究・調査、社会的課題解決支援
  • 評定A…9項目
    依頼試験、機器利用、共同研究、知的財産、新産業創出支援、製品開発支援ラボ等、海外展開、産業人材の育成、情報発信の推進、組織体制及び運営、効率化、経費節減
  • 評定B…9項目
    技術相談、オーダーメード型技術支援、基盤研究、オープンイノベーション、支所における支援、食品産業への支援等
  • 評定C…なし
  • 評定D…なし

(2)全体評価

ア 総評

中期計画の達成に向け、「優れた業務の進捗状況にある」

高く評価すべき事項
  • 研究開発と技術支援の両面で様々な事業を展開し、第四期中期計画(令和3年度~令和7年度)の目標値に向けて着実に実績を積み重ねるとともに、中小企業の製品化等に貢献しており評価できる。
  • 中小企業等との共同研究では、法人の技術シーズを活用した効果的な技術支援により、企業等の製品化・事業化を後押ししており、中期計画目標の達成に向けて順調に実績を積み重ねている。また、外部資金導入研究では、新規採択件数が中期計画目標の達成に向けて堅調に推移するとともに、歳入総額も近年の実績を大きく上回っていることが高く評価できる。
  • ヘルスケア産業支援室での支援体制を強化するなど、ヘルスケア分野における中小企業の製品開発等に大きく貢献したほか、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーとして、トップアスリート向け製品開発で得られた知見を一般障害者向け用具開発に発展させるなど、社会的課題の解決に取り組んでいることも高く評価できる。
改善・充実を求める事
  • 法人の各支所等において、地域の産業特性を踏まえつつ、市場ニーズを的確に捉えた製品開発等支援の一層の充実を期待する。
  • 法人が率先してSDGsの実現やGXの推進に向けた組織運営を行い、中小企業をリードする役割を果たすことが望まれる。

イ 研究開発、技術支援及び法人の業務運営等について

  • 共同研究については、製品化・事業化を目的として、前年度以前からの継続テーマも含めて計47テーマの研究を実施した。
    製品化・事業化の件数は15件で、さまざまな成分が混合した複合臭に関する評価方法を確立し、防臭・消臭効果が期待される製品開発に寄与するなどの成果も上げている。
  • 外部資金導入研究については、提案公募型研究への積極的な応募や受託研究の推進により、採択件数は中期計画目標の達成に向けて着実に推移しているほか、歳入は第二期中期計画(平成23年度~平成27年度)以降の最高額を獲得した。また、経済産業省の令和4年度成長型中小企業等研究開発支援事業の「出資獲得枠」(全国3件採択)に採択されるなど、顕著な成果を上げた。
  • 5G・IoT・ロボット普及促進事業では、公募型共同研究等を継続し、製品化・事業化を4件達成した。
    また、スタートアップ等に対して、試作・技術支援、投資家視点のコンテスト及び製品化支援を行う新規事業を開始した。
  • 社会的課題の解決に向けては、ヘルスケア産業支援室において、液状試料の微細構造を観察できる試験設備を活用した依頼試験を公設試験研究機関として初めて開始するとともに、機器利用等の支援実績が前年度実績を大きく上回るなど、ヘルスケア分野における中小企業の製品開発等に貢献した。
    また、障害者スポーツ用具の開発支援においては、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーとして、アスリート向け障害者スポーツ用具の開発で得られた知見を活用し、一般障害者向け製品の開発支援を実施するなど、社会的課題の解決に資する取組を進めている点は高く評価できる。

別添 令和4年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価書(PDF:6,305KB)

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