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2023年10月05日 保健医療局
東京都は、花粉症の予防や治療を適切に行うことができるよう、花粉飛散予測を実施するとともに、飛散花粉数の観測を行っています。
このたび、令和5年10月4日に開催した「東京都花粉症対策検討委員会」における専門家の意見を踏まえ、今春(2023年春)の都内スギ・ヒノキ花粉飛散状況の解析及び予測との比較検証結果等をまとめましたので、お知らせします。
【注1】2023年1月4日から5月14日までの期間
【注2】飛散花粉数の分類(1日に観測された花粉数 単位:個/平方センチメートル)
少ない:10個未満、やや多い:10~30個未満、多い:30~50個未満、非常に多い:50~100個未満、極めて多い:100個以上
(都では、日本アレルギー協会の基準をもとにして、「極めて多い」という区分を追加した独自の基準を使用している。)
【注3】飛散開始日:一観測地点で、1月以降に1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を原則として2日以上連続して観測した場合の最初の日(空中花粉測定および花粉情報標準化委員会の合意事項による。)
図1 飛散花粉症の経年変化と2023年予測値との比較(都全体)(PDF:162KB)
飛散花粉数の都内12地点の平均は、7,935個/平方センチメートルとなり、昨春の1.7倍、過去10年平均(2013年から2022年)の1.5倍だった。
花粉別では、昨春と比べ、スギは2.2倍、ヒノキは0.8倍となった。過去10年平均と比べると、スギは1.7倍、ヒノキは0.8倍であった。
表1 飛散花粉数が「多い」以上の日数(予測との比較)(PDF:143KB)
飛散花粉数が「多い」以上の日数は、都内12地点の平均で40日となり、昨春(34日)よりも6日多かった。また、過去10年間平均(33日)よりも7日多かった。
図1 飛散花粉症の経年変化と2023年予測値との比較(都全体)(PDF:162KB)、
図2 2023年春 飛散花粉数と予測値との比較(各地点)(PDF:154KB)
都内12地点の飛散花粉数の平均は7,935個/平方センチメートルであり、予測最小値(10,400個/平方センチメートル)を下回った。地域別に見ると立川及び小平では予測の範囲内であり、その他の地域では予測最小値を下回った。
これは、花粉飛散のピークとなる3月中旬から下旬にかけて、東京及び横浜における多雨により、花粉を上空に運ぶ山風が抑制され、さらに関東での平均風速が例年より弱かったことにより、周辺各地から都内へ輸送される花粉数が少なくなったことが一因と考えられた。
表1 飛散花粉数が「多い」以上の日数(予測との比較)(PDF:143KB)
都内平均の飛散花粉数が「多い」以上の日数は51日程度と予測していたところ、実際は40日であり、予測を下回った。
区部では51日、多摩部で52日と予測していたところ、実際は区部・多摩部いずれも40日となり、予測と比較すると区部では11日、多摩部で12日少なかった。
図3 2022年、2023年及び過去10年平均のスギ花粉飛散開始日(PDF:186KB)
スギ花粉の飛散開始日は、青梅、多摩及び立川が2月10日と最も早く、次に千代田で2月12日、それ以外の地点は2月16日から18日までに確認された。
令和4年度第2回の委員会検討結果として発表した当初の予測は、2月13日から17日、2月1日公表した再予測は2月9日から11日であり、実際の飛散開始日は、概ね予測どおりだった。
委員会資料は、東京都健康安全研究センターのホームページに掲載しています。
東京都健康安全研究センター⇒花粉症対策のページ⇒東京都花粉症対策検討委員会
イネ科、ブタクサ属、ヨモギ属、カナムグラの花粉の観測値を、ホームページに掲載していますので、ご活用ください。
問い合わせ先 東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課 電話 03-3363-3487 |
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