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報道発表資料  2024年03月21日  生活文化スポーツ局

令和5年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)大規模実態調査の公表

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性別による思い込みが進路・職業選択に影響
7割近くの高校生が「性別で仕事の向き不向きがある」と回答

東京都は、都立高校生(高校1・2年生)及び教員に対する「性別による無意識の思い込み」に関する実態調査を実施しましたので、調査結果をお知らせします。
なお、調査結果の詳細は調査報告書及び概要版(PDF:1,697KB)をご覧ください。

1 調査結果のポイント

(将来の仕事について)性別で向いている仕事と向いていない仕事がある

グラフの画像1

※小学生に関するデータは、「性別による「無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)」に関する実態調査(令和5年3月)東京都生活文化スポーツ局」より

「男性/女性らしい」という情報発信を何から感じたことがあるか(高校生回答)

グラフの画像2

調査にあたっては仮説を設定し、生徒に関して以下の仮説が支持された。

仮説1)

小学生に比べ高校生、高校生の中でも上の学年の生徒に、進路・職業に対する「性別による思い込み」のある人が多い。(概要版p.2)

仮説2)

自身の性別と職業に対する「男性/女性らしい」と思う意識は、将来の職業選択に影響を与える。(概要版p.4)

仮説3)

「性別による思い込み」は、周囲の大人からの影響に限らず、マスメディアなどからの情報、友人、同僚などの言動による影響が見られる。(概要版p.6)

2 今後の取組方針

  • 子供を対象とした職業・社会体験施設等と連携し、「無意識の思い込み」に関する普及啓発イベントを実施するなど、幼少期からの取組を推進
  • 民間企業等と連携し、学生に対し、性別に関係なく活躍しているロールモデルと交流できる機会を提供するなど、「進路や職業選択において性別は大きな理由にならない」ことを経験できる取組を推進
  • 自身の「性別による無意識の思い込み」に気づくきっかけや、性別役割分担意識の解消につながるよう、動画やグッズを用いた普及啓発を推進
  • 教育庁と連携し本調査結果を教員へ周知するなど、教員自身の気づきのきっかけとする。

3 調査結果に対する有識者のコメント

一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所代表理事 守屋智敬

高校生対象の今回の調査では、「性別」に対するアンコンシャスバイアスが、進路や職業の選択に大きな影響を及ぼしている可能性が明らかとなりました。
中でも、「性別で仕事の向き・不向きがある」と思う人が、小学生への調査と比べて22.8ポイント多い66.2%となっていること。また、保護者、友人だけでなく、インターネット・SNSやメディアによる影響も大きいという結果は注目に値します。
子供たちの未来の可能性をひろげるためにも、大人も含めて性別に対するアンコンシャスバイアスを「上書き」するような取組や発信の必要性を感じます。

聖心女子大学人間関係学科教授 大槻奈巳

令和4年3月改訂の「東京都男女平等参画推進総合計画」の中で、男女平等参画をより進めるには、固定的な性別役割分担意識、性差に関する固定観念、無意識の思い込みを変えていく必要が指摘されています(P12)。
東京都は「無意識の思い込み」について、令和4年度に実施した調査に続き、令和5年9月に都立高校生1、2年生と教員を対象に調査を実施し、小学生に比べ高校生の方が、高校生の中でも学年が上がるほど、進路・職業に対する「性別による思い込み」のある生徒が多いことが明らかになりました。
私たちは高校生が性別による「無意識の思い込み」を持っている状況を踏まえ、男女平等参画社会の実現に向かってより取り組む必要があります。

4 調査概要

(1)調査目的

進路や職業の選択への「性別による思い込み」の影響を明らかにし、効果的な普及啓発手法や子供の進路・職業の選択肢拡大に向けた施策検討につなげていく。

(2)調査概要

令和4年度に実施した児童(小学5・6年生)、保護者、教員を対象とした性別による無意識の思い込み実態調査では、大人だけではなく児童でも、「教科の得意・不得意」、「仕事の向き・不向き」に性別が関係していると考える傾向があることが明らかになった。このような意識形成の要因や、進路や職業の選択への影響を明らかにするため、高校生及び教員を対象として調査を実施した。調査に当たっては、令和4年度調査との比較が可能となるよう調査票の設計を行うとともに、仮説を設定し、これに基づき結果の分析を行った。

(3)調査対象

都立高等学校 全日制・定時制生徒(1・2年生)、教員

(4)標本数【注】(回収数・回収率)

生徒43,210人(10,763人・24.9%)、教員9,467人(2,549人・26.9%)
【注】標本数=調査対象者数

(5)標本抽出

生徒については、都立高校生全日制・定時制1・2年生83,906人のうち、学校名簿から学科別に割当法で抽出した学校に在籍している課程の生徒を対象、教員は都立高校に在籍している全教員を対象

(6)調査方法

インターネットを利用しWeb画面から直接回答を得た。

(7)調査期間

令和5年9月1日(金曜日)から9月21日(木曜日)まで

(8)主な調査項目

生徒(25問)

  • 1)自身に関すること
  • 2)教科・進路・職業選択に関すること
  • 3)無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)の認知度など

教員(21問)

  • 1)自身のキャリア・生活に関すること
  • 2)校務など教員の職務に関すること
  • 3)生徒に関すること
  • 4)無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)の認知度など

※詳細は調査報告書(生活文化スポーツ局ホームページ掲載)をご覧ください。

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本件は、「『未来の東京』戦略」を推進する先導的事業です。
戦略3 女性の活躍推進戦略
「女性活躍に向けた社会のマインドチェンジプロジェクト」

問い合わせ先
生活文化スポーツ局都民生活部男女平等参画課
電話 03-5388-3189

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