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報道発表資料  2018年11月05日  労働委員会事務局

H事件命令書交付について

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです。

1 当事者

  • 申立人
    X1(組合)
  • 被申立人
    Y1(株式会社)

2 争点

組合員X2の解雇及び未払賃金を議題とする組合の団体交渉申入れに対し、会社が、同人との雇用契約書の条項に基づき開催場所は水戸本社であると主張して一切譲らず、団体交渉に応じていないことは、正当な理由のない団体交渉の拒否に当たるか否か。

3 命令の概要 <全部救済>

団体交渉の開催場所をどこにするかは、本来労使間の話合いによって決めるべきものであるところ、1)組合員と会社との紛争に関する条項は、組合員が加入する労働組合を直接拘束するものではないし、組合と会社との団体交渉をどこで行うかということの根拠となるものでもない、2)組合にとって、遠隔地である水戸市で団体交渉を行うことが、経済的にも時間的にも負担であるのは明らかであり、組合は、組合事務所所在地である東京都内に固執しているわけではない、3)会社の対応が団体交渉開催に協力的な対応であったとみることはできないことから、正当な理由のない団体交渉の拒否に該当する。
救済方法として、具体的には、本命令交付後、組合がX2の解雇及び未払賃金についての団体交渉を申し入れたときは、本件の経緯に鑑み、初回の団体交渉は会社の東京支社で行い、2回目以降の開催場所について協議すべきものとする。

参考

命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。

  • 中央労働委員会に再審査申立て(申立人及び被申立人15日以内)
  • 東京地方裁判所に取消訴訟を提起(被申立人30日以内、申立人6か月以内)

※別紙 命令書詳細

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6998

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