2018年12月04日
福祉保健局
施設内における細菌性赤痢の集団感染の防止について
都内の幼稚園において、細菌性赤痢の集団感染の事例がありました。
幼児を中心とした細菌性赤痢の集団発生は今年2件目であり、都は乳幼児等が集団生活を行う施設において、手洗いの徹底や施設の衛生管理に万全を期すように、改めて注意喚起を行うこととしました。
近年、細菌性赤痢が重症化する事例は少なくなっていますが、感染力が強く、施設や家庭等でも感染が急速に拡大することがあり、十分な注意が必要です。
1 事例の概要
- 葛飾区内の幼稚園に通う園児が下痢、血便等を呈し、受診の結果、11月26日(月曜日)に細菌性赤痢と診断され、同日医療機関より葛飾区保健所に発生届が提出されました。
- 同保健所は11月27日(火曜日)、同園を訪問し、調査及び衛生指導を行いました。また、園児及び職員、園児の家族を対象に健康調査を行っています。
- 12月4日(火曜日)現在、細菌性赤痢の発症者は11名、全て園児で発症者に重症者は確認されておりません。検出された菌は全てソンネ菌でした。
- 同園で提供された給食から赤痢菌は検出されず、給食を原因とする食中毒の可能性は否定されています。
2 事例への対応
- 保健所は、11月27日(火曜日)から、感染拡大要因の調査を行うとともに、有症状の園児を対象として検便を行い、陽性となった家族には検便を実施しています。検便の結果、新たな陽性者が確認されたため、12月4日(火曜日)から対象を全園児に拡大しています。また、園内の消毒方法について指導し、手指消毒の徹底、汚物処理方法など必要な保健指導についても実施しています。
- 保健所は幼稚園と連携して、家庭内感染防止のための対応方法について案内し、陽性者や有症状の方についての受診勧奨、接触者等に対する健康観察を実施するなど、感染拡大防止に努めています。
- 都は、発生及び対応状況を確認するとともに、感染拡大防止に向けた保健所の取組を支援しています。
3 注意すべき事項
- 細菌性赤痢の感染経路は、経口感染です。このため食事前やトイレの後、排泄の介助やオムツ交換等を行った後には、その都度、石鹸と流水による手洗いをきちんと行うことが重要です。
- 菌に汚染した可能性のある場所は、適切な方法で消毒を行う必要があります。
※参考 細菌性赤痢について(PDF:139KB)
問い合わせ先
福祉保健局健康安全部感染症対策課
電話 03-5320-4482 |