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2019年03月26日 生活文化局
子供に多い水の事故。事故を防ぐためには、ライフジャケットの着用が有効とされています。そこで、東京都では、子供用ライフジャケットの着用に関する消費者アンケートと、試験による調査を実施しました。
その結果をお知らせするとともに、消費者へのアドバイスや事業者団体への要望等を行います。
※本調査では、船舶法定備品か、自主基準対象品か、またはこれらの対象外品かを問わず、溺水を防ぐために身体につけるチョッキ状などの浮具を「ライフジャケット」と呼びます。
ライフジャケットが役に立った経験として「波にのまれた時浮いてきた」「海の深いところで落ちたが浮かんだ」「川に少し流されたが慌てることなく対応できた」などの事例があった。【報告書p.13】
ライフジャケット着用率は、流れのある場所でのボート遊びで最も高く、川や海での水遊び、陸上からの釣りで低かった(下図)。【報告書p.10】
小学生の活動別ライフジャケット着用率
アンケートでは、「脱げそうになった」「ライフジャケットが浮いて首が苦しかった」など、サイズ違い、ベルト締付け不足を示す回答があった。ベルト締付け不足を再現した実験では、ライフジャケットがずり上がり、腰部と下肢が沈む様子が観察された。【報告書p.15,40】
模型を使った再現実験では、リサーキュレーション(循環流。川の堰堤の下などに発生する上流側へ反転する流れ)から人形が脱出できなくなる様子や、ホワイトウォーター(急流や激流などで、逆巻く波や落ち込む流れにより白く泡立った水)で浮力が低下する様子が観察された。【報告書p.42】
船舶の法定備品や第三者機関等の承認を取得した製品を除き、インターネットショッピングサイトで安価な順に購入したライフジャケット10検体に浮力試験を実施。10検体中2検体で、表示された浮力を満たさなかった。【報告書p.39】
子供の水難による死亡事故は水遊び中に多く発生しています。しかし、海や川での水遊びや、陸上から釣りをする場合に、ライフジャケットの着用率が低くなっています。生存率を高めるため、ライフジャケットを着用しましょう。付添いをする大人も着用しましょう。
試験では、表示された浮力を満たさない製品がありました。表示された浮力を満たさない場合、水面に浮上する部分が減少するなどのおそれがありますので、品質が確保されたライフジャケットを選びましょう。桜マーク(国土交通省の型式承認(船舶用))や第三者機関による性能鑑定マーク、団体の認定マークがついていることも、品質や使用場面を判断する参考になります(東京くらしWEBにリンクがあります)。
ライフジャケットが子供の体格に合っていなかったり、ライフジャケットのベルトの締付けが不十分な場合、ライフジャケットが脱落したり、浮かんだ際のバランスが悪くなることがあります。
ライフジャケットを使用していても危険な場所があります。例えば、堰堤の下ではリサーキュレーション(循環流。川の堰堤の下などに発生する上流側へ反転する流れ)が発生し、脱出が困難になることがあります。
※別添 子供用ライフジャケットの安全な使用に関する調査(PDF:1,254KB)
詳しくは東京くらしWEBをご覧ください。
問い合わせ先 生活文化局消費生活部生活安全課 電話 03-5388-3082 |
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